○「女子高生チェーンソー」
- ビデオメーカー
- 女子高生チェーンソー
アルバトロス・フィルムと言えば、分かる人は分かってしまうB級作品です。
ここの作品はあえてB級を狙って作っていて、見る方も「どれほど下らないか見てやろう」的な開き直りの極致です。
もっとも、それでもファンがつくのは、いつでも見る者の予測を超えてくだらないからでありまして、「B級」というよりはいっそ「最低」を目指して作っているのかもしれません。
この邦題からしてくだらないんですが、恐ろしいことにチェーンソーが登場するのは1シーンのみ。
この作品にこのタイトルを付けた人は、ここの作品の趣旨をよく理解してらっしゃるようです。
私立女子高のやんちゃな5人組が、男子校で開かれるダンスパーティーに招かれて、期待に胸を膨らませつつ会場に向かうのですが、途中砂漠の真ん中(何でそんなとこ通るんだよ!っていうボケがもう始まっています)で車が故障してしまい立ち往生してしまいます。
そこを修理工の男がレッカー車で偶然通りがかります。
男はホッケーのゴーリーのマスクを着けて降りてきたり(ジェイソン:「13日の金曜日」)と細かいボケもかましつつ、レッカー車でバンを牽引して彼の工場に向かいます。
電話も無い砂漠の真ん中の修理工場で、心細い一夜を過ごすことになる一行。
寒さの余りに焚き火をすることにした一行は、命令ゲームで指示されたスターというあだ名のパンク系の子を薪拾いに向かわせます。
ところが彼女は中々帰ってきません。
心配して探しに行った運転手とシェイは、廃車を潰す機械の中でぺっちゃんこになったスターと、彼女の親指サイズの脳みそを見つけて絶叫…。
終始このノリです;
まぁ何というか、お色気シーンも中途半端だしストーリーも激烈にくだらないし、ナンセンスギャグが好きな人以外は見てはいけません。
アホか~!と叫びたくなるオチは、まぁある意味一見の価値があるのですが…;
って、こっそり○付けてたりしますが(笑
解説
http://movie.goo.ne.jp/dvd/detail/D111072449.html
製 作 : 2002年 米
販売元 : アルバトロス
監 督 : ジョン・ホフマン
出 演 : ブリタニー・モンゴメリー
ターラ・トンプソン
アンナ・ガルシア・ウィリアムス
ドリュー・ドロエグ
マイケル・マコノヒー
◎「ドリームキャッチャー」
- ワーナー・ホーム・ビデオ
- ドリームキャッチャー
少年時代に、いじめられていた知恵遅れの少年・ダディッツを助け、彼から様々な能力を貰ったという不思議な思い出で結ばれ、今も親しくする4人の男達。
彼らは、毎年一度、山小屋に友情を温めに集まる。
この日も恒例のパーティーが行われる筈だったのだが、彼らの1人、ジョーンジーが遭難した男を小屋に招き入れたことで、とんでもない騒動に巻き込まれていく。
その男は、体の中に「あるもの」を寄生させていた…。
この筋を読めば、誰しも出来の悪いB級映画を想像するでしょう。
スティーブン・キング原作と言えば、なおさらのことです。
もしこれらの情報をあらかじめ頭に入れていたら、ひょっとしたら僕でも見なかったかもしれません。
しかし、僕は例によって情報を全く入れずに作品を見ることを旨としております。
この作品についても、原作者はおろか箱裏の解説すら読まない状態で臨みました。
これが良かったんだと思います。
なかなかどうして面白いではないですか!
この作品を見た時の感覚は、「トレマーズ」を見た時の感じに近いです。
登場人物との一体感があるんですよ。
原作者のスティーブン・キングに言わせると、この作品はホラーを書きたかった訳ではなく、人間ドラマを書きたかったのだそうです。
まぁ僕は原作を読んでいないのでそちらについては何とも言えませんが、映画について言えば、人間ドラマとは言えないかもしれません(^^;
ただ、物語の一方の主軸に据えられている4人の男達の「友情」が、見る者を共感させることに一役買っていることは間違いなさそうです。
少年時代というものは「正義の味方」に憧れるものです。
僕なども、友人がいじめられているのを見ていじめる奴を追っ払ったりしたもんですよ。
本当はケンカしてやろうと思ったんですが、向こうが逃げてしまって…(^^;
そういう思い出って、やっぱり強い絆になります。
まぁ彼らの場合、もっぱら悩みのタネでもある特殊な能力(後述)について話せるのは4人の仲間しかいないのですが…。
4人の友情に関して、作品に大きく登場する要因になっているのが、ダディッツによって与えられた不思議な能力です。
まず「記憶倉庫」。
これは記憶を書籍の形で保管できるというもので、不要な記憶や消したい記憶は焼却することで消去できる。
途中までは普通の物語だったのに、突然「記憶倉庫」のシーンが出てきます。
ジョーンジーが台車に「記憶書籍」を載せてせっせと運び、燃やしたりしてるわけです。
しかもこの時点では、これが彼の特殊な能力であるという説明が一切無いので、そういう演出なんだと思って見ていると、えもいわれぬ不思議な気分に…。
「シュールな表現だな…?」
あとで分かって納得なんですが、そういう「表現」があっても良かったかもしれません(笑
他の3人がこの能力を使っているところが無かったので、この能力を現役で持っているのはジョーンジーだけかもしれません。
ところで、主人公達は要所で「SSDD」という言葉を使ってきます。
この言葉の謎は、結局最後までよく分かりませんでした。
ただ、この「記憶倉庫」でグレイ・マンの追求を逃れることができる唯一の部屋の扉に、「SSDD」と書かれていたので、おそらくは4人がダディッツと共に過ごした少年時代にみつけた、あの廃屋に何か関係があるようです。
このあたりは原作を読んでみないと分かりませんね~。
さて話を戻しましょう。
次に「他人の心や過去の記憶を読める」能力。
ヘンリーなどは、あまりに読みが深く正確なので気味悪がられ、女性とのコミュニケーションがなかなかうまくいきません。
「こいつの鬱は昔からだ」というセリフがあったので、彼はいまいちこの能力をもてあましているようです。
でも何も自殺しようとしなくても…;
もう一つは、人や道などあらゆる物を探せる能力。
トンボにやるように指でグルグルと輪を描くと、その中心部がスコープのようになって探し物を探知できるようになります。
これらの能力は全てダディッツによって与えられたもので、非常に強力な力です。
ただおしむらくは、これらは彼らの少年時代には大活躍するのですが、本作中ではあまり出番がありません。
強いて言えばジョーンジーの記憶倉庫が重要な要素になるくらいで、あとは大概昔の思い出絡みの話でしか出てきません。
しかもこの思い出話は本編にはあまり関係が無いので、なんとなく「いつものB級モンスターホラー話に『スタンド・バイ・ミー』の要素を入れてみました」的な安直な発想に見えてしまう点はマイナスです。
その後は、緊急出動した米軍や、モーガン・フリーマン演じるよく分からない役どころのカーティス大佐が一瞬大暴れしますが、このあたりはストーリー的には全く意味が無いので盛り上がりません。
米軍絡みの部分は、単に話を派手にするためだけっぽくて、正直いらなかったです。
しかし全体を通してのテイストは、やはり登場人物がきちんと描かれているし、細かい部分も遊び心が込められているし、そういう作品に対する愛情みたいなものはヒシヒシと伝わってきます。
筋そのものはよくあるB級ストーリーに過ぎないのですが、原作者の「嗅覚」とも言うべきセンスと監督の技量とハートと、何よりも人徳が組み合わさって異色の傑作アクション・ホラーに仕上がっています。
音楽も良かったしなぁ。
サントラ欲しくなりましたからね。
映画は1人で作るものではないので、細かい部分まで配慮が行き届いた作品を撮るには、監督自身の頑張りだけではなく、日頃からスタッフに心から敬愛されていなければ無理なことだと思います。
そういう意味でも、この監督は人望があるんでしょう。
展開にもオチにも大きなミスはありますが、心から楽しんで見ることができる稀有な作品に仕上がっていると思いました。
なにしろこの僕が、いつもは省略するスタッフロールを思わず最後まで見てしまいましたよ。
ああ、何だかこの作品の魅力をうまく説明できません。
口で説明するとどうにもありふれたB級映画にしか見えないんですが…ええい、分かる人には分かると思いますので、とにかく見てみてください!(笑
ホラー版「スタンド・バイ・ミー」というよりは、スティーブン・キング版「E・T」。
路線はB級ですが、質は高いです^^
ところで、僕にはジョージィはウインタース中尉にしか見えないんですけど…。
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD34146/index.html
原 題 : DREAMCATCHER
製作年 : 2003年
製作国 : アメリカ
配 給 : ワーナー
監 督 : Lawrence Kasdan ローレンス・カスダン
原 作 : Stephen King スティーヴン・キング
脚 本 : William Goldman ウィリアム・ゴールドマン
Lawrence Kasdan ローレンス・カスダン
出 演 : Morgan Freeman モーガン・フリーマン (Col. Abraham Curtis)
Thomas Jane トーマス・ジェイン (Dr. Henry Devlin)
Jason Lee ジェイソン・リー (Joe `Beaver' Clarenden)
Damian Lewis ダミアン・ルイス (Gary `Jonesy' Jones)
Timothy Olyphant ティモシー・オリファント (Pete Moore)
○「ゴッドファーザー」
- パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
- ゴッドファーザー
GTD作品第二弾は「ゴッドファーザー」です。
名付け親
「ゴッドファーザー」とは名付け親のことです。
イタリアでは最強のつながりであると、作中で紹介されていました。
でも多分、ヤクザでいう杯を交わすみたいな意味が込められているんじゃないでしょうか。
愛情と脅し
友人、つまり人生における「味方」には親切にし、そうでない者がどうなろうと知ったことではない。
こういう考えの人は、別に今だから増えているわけではなく、むしろこういう世界の古い伝統でもあるんじゃないでしょうか。
人間を「敵」と「味方」の二種類に分けて考える。
我々の最も本音な部分には、かならずこの基準があります。
これを自分自身で自覚しなければ、争う人々の心は理解できないかもしれません。
女をあっさり乗り換える
一目ぼれ→即結婚。
アメリカに恋人を残してきたにもかかわらず、隠遁先で出会った村娘に一目ぼれして、次の日には結婚の約束をとりつけてしまいます。
本気になったら欲しいものは有無を言わさず手に入れる。
そんな極道の血が、この息子にも流れている。
そういう演出だったのかもしれないなと、今これを書いてて思いつきました。
その新妻は、すぐに木っ端微塵にされてしまうんですが。
帰国後、前の恋人の前に何事も無かったかのように姿を現す二代目・マイケル。
う~む、この節操の無さは、日本人的な美学には反するな~;
肝の据わった二代目
大学出で裏街道のことなど大して知らないお坊ちゃまでしたが、やはり血は争えません。
トラブルの相手を公衆の面前で二人一遍に片付けてしまいます。
その後、さまざまなトラブルに巻き込まれるうちにボスとしての素養によってメキメキと頭角を現します。
そしていつのまにか誰もが認める二代目に。
長い
ただ、長い;
人生を丸ごと描いてしまうという荒業で、175分の長編作品に仕上がっています。
でもこれだけ長いと登場人物も覚えきれないし、後半になってくると「今殴られてるの誰?」状態がけっこう出てきます。
そもそも冒頭で結婚してたのが、DVに苦しむ妹だと理解したのは他の人のレビューを読んでから。
そりゃ、確かにドンの娘の結婚式だったし、兄弟の仲で「妹」と言われてたのはコニーだけだし、冷静に考えてみれば彼女以外にいないんですが、すんごい分かりにくかったです…;
好きな人が楽しむ作品
こういう裏街道話というのは、それ自体がネタです。
したがって、裏街道でシノギを削る話以外は特にありません。
そういうのがお好きなあなたにオススメです。
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD3410/index.html
原 題 : The Godfather
製作年 : 1972年
製作国 : アメリカ
配 給 : パラマウント=CIC配給
監 督 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
原 作 : Mario Puzo マリオ・プーゾ
脚 本 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
Mario Puzo マリオ・プーゾ
出 演 : Marlon Brando マーロン・ブランド (Don Vito Corleone)
Al Pacino アル・パチーノ (Michael)
James Caan ジェームズ・カーン (Sonny)
Richard Castellano リチャード・カステラーノ (Clemenza)
Robert Duvall ロバート・デュヴァル (Tom Hagn)
◎「チェンジング・レーン」
- パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
- チェンジング・レーン スペシャル・コレクターズ・エディション
舞台はマンハッタン。
若手敏腕弁護士のギャヴィン(ベン・アフレック)は、ある財団の運営権委譲問題に関する遺書の認定審議に代理人として出廷するため、ハイウェイを飛ばしていた。
一方、アルコール依存症で妻子と別居中のギプソン(サミュエル・L・ジャクソン)は、子供の親権をめぐる裁判に向かうため、同じく車を走らせていた。
ところがギャヴィンが強引な車線変更をしたため、2人は接触事故を起こす。
ギブソンは車が完全に故障してしまうが、ギャビンも急いでいたために、白紙の小切手を置いて一方的に走り去ってしまう。
最早法廷には間に合わない。
怒りに震えるギブソンは、ギャビンが残していった一冊のファイルに気付く。
このファイルは、財団の管理運用の権限を弁護士事務所に委任する旨をオーナーが記した証拠となる書類だった。
これが無いと、財団の運営権限の委譲が白紙に戻るどころか、逆にギャビンが詐欺罪に問われてしまう。
失意のうちに町に出たギャビンは、偶然ギブソンを発見する。
必死にファイルを取り戻そうとするギャヴィンに対し、彼に邪魔されたせいで家庭を取り戻す最後のチャンスを失ったギプソンはそっけなくあしらってしまう。
自分のミスと重責の板ばさみになったギャビンは、脅迫という手段にうったえてしまうが、これが裏目に出て必要以上にギブソンを痛めつけてしまう。
こうして復讐の応酬が始まり、トラブルはこじれにこじれていく。
しかしこうした過程の中で、ギャヴィンにとって上司であり義父でもあるデラーノ(シドニー・ポラック)に対する疑惑が芽生え始める。
財団の件はデラーノのさしがねなのに、何故自分が担当なのだろうか?
ここで財団運営権委譲に絡んで、デラーノら首謀者達に関するある疑惑が持ち上がる…。
以上、goo映画のあらすじを自己流に書き直してみました。
久々にgooのあらすじを読んでみましたが、やっぱりかなり酷い省略をしてますね~;
質をこうまで落として無理にやらずに、あらすじも公募すればいいのにと思う今日このごろ。
ランキング形式で、優秀なあらすじに投票してもらえばいいんです。
報酬として、あらすじを書いた人のブログやHPのアドレスを公開できるようにすれば、けっこう集まると思うんですが。
まぁこの件はここまでにしましょう。
さて、この作品の見所は何と言っても練りに練られた脚本。
トラブルがこじれていく過程の描写が見事なのはもちろん、全ての展開にちゃんと自然な原因があって、偶然まかせは最初に二人が再開する部分だけ。
素晴らしい展開のキャッチボールで、最後まで気の抜けない作品です。
タイトル「チェンジング・レーン(車線変更)」の意味するところは、もちろん事件の発端になったギャビンによる車線変更のことでもあり、不思議な巡りあわせでトラブルになった二人の男がそれぞれ間違って進入しかかっていた人生の車線の変更のことでもあります。
この辺りのシャレも実に効いています。
難を言うと、ちょっと前半のストレスが多いかな。
多分、これを笑ってみていられる人はあまりいないと思います。
それくらい「あちゃ~」な展開ばかりが積もっていきます。
作中でデラーノが言ったセリフ、「私は世の中に害よりも益を与えている。最後はそこの判断だろう?」に照らして考えてみれば、ラストの感動より中途のストレスの方が多かった本作は駄作ということに…?
なんてのは冗談ですが。
まぁカタルシスですね。
上手いのはそうやって見ている者をも巻き込んでおいて、肝心な部分でハッと我に帰させるところ。
言われてみれば、根本的な問題はギャビンやギブソンそれぞれの自分自身にある訳で、二人がどんなに争っても解決などしません。
前半で夢中にさせられたからこそ、後半のこの「冷や水」の効果もテキメンです。
始めから「こんなの身から出たサビじゃん」みたいにハスに構えさせたのでは、たぶんこのテーマの真価は観客に伝わらなかったでしょう。
本当によくできた脚本だと思いました。
しかしベン・アフレックって、顔でかいし四角いなぁ(これ言うの2回目)。
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD32985/index.html
原 題 : Changing Lanes
製作年 : 2002年
製作国 : アメリカ
配 給 : UIP
監 督 : Roger Michell ロジャー・ミッチェル
脚 本 : Chap Taylor チャップ・テイラー
Michael Tolkin マイケル・トルキン
出 演 : Ben Affleck ベン・アフレック (Gavin Banek)
Samuel L.Jackson サミュエル・L・ジャクソン (Doyle Gibson)
Kim Staunton キム・スタウントン (Varely Gibson)
Toni Collette トニ・コレット (Michelle)
Sydney Pollack シドニー・ポラック (Delano)
○「レイダース」
- パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
- インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク〈THX版〉【字幕版】
厳密に言って見た事がないとは言えないけれど、通して見たことがないので、断片的にしか内容が分からない作品、略して「GTD」第一弾です。
「ファイヤーウォール」でハリソン・フォードを見て思い出しました。
主人公の、ご存知考古学博士にして冒険家インディアナ・ジョーンズ(通称インディ)が、世界の秘宝を求めて大冒険を繰り広げる人気シリーズの最初の作品です。
これを見たのは中学生の頃と大学生の頃の2回、ただしどちらも途中のシーンをいくらか断片的に見たのみで、見たと言えば見たんですが内容を完全に理解していないので話に乗れない苦しい状態が続いておりました。
今回始めから最後まで通して見ることができて、なんだか数年来の便秘が一気に解消したような、そんな気分です。
もっとも便秘というのは酷くなると数年どころか半年ももたずに死んでしまうらしいので、いつか自力で出せるかもなどと恥ずかしがってないで、ヤバいと思ったらすかさずお医者さんに相談するようにしましょう。
僕はネットで、便秘で死んだ人の画像を見た事があるんですが、正直正視に耐えられないシロモノでした。
ある程度を超えると、排泄はおろか掻き出すことさえできなくなり、ブツはまるでコンクリート状になってしまうのだそうです。
なんておそろしい…;
さて、便秘はともかくレイダースの話です。
傑作と言う呼び声に恥じない、なかなか楽しい作品でした。
この作品には大変遊び心を感じます。
後年のスピルバーグ監督作品には感じられない感覚です。
思えばこの頃がまさに彼の全盛期でしたからね。
やはり色々考えてしまって、あれこれ欲張りだすと作品が複雑になって面白くなくなっていくのかもしれません。
個人的に、見逃していたシーンで一番面白かったのは、潜水艦にしがみついて遠洋航海を乗り切ってしまうところ。
潜水艦というのはのろい船なので、さぞかしハードな行程だったに違いありません。
っていうか、偶然敵と遭遇していたらオシマイでしたね;
最後、アークから出てきたのは何だったんでしょう?
亡霊でしょうか?
どの辺が神の力なのかいまいちよく分かりませんでした。
むしろこれは呪われているのでは…;
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD9737/index.html
原 題 : Raiders of the Lost Ark
製作年 : 1981年
製作国 : アメリカ
配 給 : パラマウント映画配給
監 督 : Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ
原 案 : George Lucas ジョージ・ルーカス
Philip Kaufman フィリップ・カウフマン
脚 色 : Lawrence Kasdan ローレンス・カスダン
出 演 : Harrison Ford (1) ハリソン・フォード(1) (Indy)
Karen Allen カレン・アレン (Marion)
Wolf Kahler ウォルフ・カーラー (Dietrich)
Paul Freeman ポール・フリーマン (Belloq)
Ronald Lacey ロナルド・レイシー (Toht)
△「ファイヤーウォール」
- ワーナー・ホーム・ビデオ
- ファイヤーウォール 特別版
主人公は、シアトルのある銀行でコンピューター・セキュリティのスペシャリストとして働く男。
その彼が、コンピューター管理の預金を狙う強盗に襲われ、家族を人質に取られて無理やり協力させられます。
今回は、主人公・ジャックが協力し、彼の役割を果たさない限り成功しない犯罪計画です。
この時点でかなり首をかしげるんですが、更に凄いのは、犯人があてにしていた銀行の設備がたまたま銀行の合併によって撤去されてしまっており、ジャックの銀行では管理コンピューターをコントロールできないことが判明。
犯人が苛立って家族が危険になると、ジャックもどうにかして高額預金者の口座番号を盗もうと必死に考えます。
そして思いついたのが端末に口座番号を表示させて、それをFAXのスキャナーで識別し、テキスト認識ソフトで再び文字データ化するという作戦でした。
思いっきりアナログじゃん…;
犯人との駆け引きもそれなりに緊張感があるにはあるんですが結局はいつものハリソン・フォードで、「ファイヤーウォール」とか「セキュリティのスペシャリスト」とかの設定はどこかへ行ってしまいました。
出来はさほど悪くないので楽しめないことはないんですが…。
今回主人公のジャックのオフィスで秘書をやっていたジャネット(メアリー・リン・ライスカブ:ちょっとレニー・ゼルウィガーっぽい人)が、犯人を出し抜こうとしたジャックの奇行を目の当たりにして困惑したり、犯人の要求でいきなりジャックに解雇されたり、思いっきり巻き込まれたり、かなりいい味出してました(笑)
ジャックはいつものHフォードだったので、どっちかというとジャネットを楽しんでましたね^^
解説
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD8527/index.html
製作年 : 2005年
製作国 : アメリカ
配 給 : ワーナー・ブラザース映画
監 督 : リチャード・ロンクレイン
出 演 : ハリソン・フォード
ポール・ベタニー
バージニア・マドセン
メアリー・リン・ライスカブ
ロバート・パトリック
ロバート・フォースター
アラン・アーキン
△「南極物語」(06’)
- ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 南極物語
今回は思いっきり「人柱」になってみました(笑)
ブログやってなかったら絶対に見ない種類の作品です。
まぁそういう作品こそ、逆に見て感想を言う価値があるかなと思いまして。
たまにはこういうのもいいでしょう。
さて感想ですが…。
子供はこれを見て喜ぶんでしょうか(T_T
純血種のシベリアンハスキーがズラリと揃ったソリ犬。
彼らは非常に訓練されていて、まるで今時の子役のような演技を見せてくれます。
これを可愛いと思うか不自然と思うかで、この作品の評価は真っ向から分かれるでしょう。
なにしろ犬以外の部分は普通のハリウッド映画なんですから。
取り残された犬達は、まるでCGのような演技を見せながらたくましく生き延びていきます。
オーロラに気をとられて脚をすべらせて死んだり、CGのヒョウアザラシと戦ったり(泣)
「んなわきゃね~だろ!」
さんざん突っ込みつつの鑑賞でした。
結局取り残された犬のうち、死んでしまうのは鎖を抜けられなかった一頭と落ちた一頭だけ。
残りは全て生還します;
な~んだ、南極って全然厳しくないじゃん。
でも再会の名シーンではちと感動。
やっぱりあのシーンは卑怯です。
ということで、子供に見せるならオリジナルの方がいいと思います。
だってあっちの方が全ての面で面白いですから。
こっちでオリジナルに勝った部分は犬の演技力だけ。
オリジナルはアチコチ回って借りてきたモノホンの樺太犬ですからね(こっそり修正(笑))。
演技は下手かもしれませんが、そもそもリアリティが違います。
こういう作品を合理的に作れる点はハリウッドの組織力だと思いますけど、「動物を使う」=「訓練された動物で擬人化された動物キャラを演じさせる」と短絡的に繋がってしまう点はどうも馴染めません。
向こうの人にも、これを見るならオリジナルを見て欲しい気がします…。
解説
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=324146
時 間 : 120分
製作国 : アメリカ
配 給 : ブエナビスタ
初公開 : 2006/03/18
監 督 : フランク・マーシャル
脚 本 : デイヴ・ディジリオ
出 演 : ポール・ウォーカー ジェリー・シェパード
ブルース・グリーンウッド デイビス・マクラーレン博士
ジェイソン・ビッグス クーパー
ムーン・ブラッドグッド ケイティ
ジェラルド・プランケット
オーガスト・シェレンバーグ
ウェンディ・クルーソン
ベリンダ・メッツ
ダンカン・フレイザー
○「アフガン零年」
- ビデオメーカー
- アフガン零年
タリバン政権崩壊後のアフガニスタンで、NHKの機材協力の元製作された作品。
イスラムの教えを原理主義的に解釈し、女性の人権が徹底的に制限されるタリバン政権下のアフガニスタン。
長引く内戦で男手を失った家庭に残された女性達は、ただ飢え死にするか、掟を破って働いて死刑になるかを選ぶというような過酷な現実が待つのみだ。
少女の家庭も祖母、母、そして娘の三人だけが取り残され、身よりも無い。
女性のみでは外出すらできない社会では、このままでは飢え死にだ。
祖母は機転をきかせ、孫娘を男装させ働きに出すことにする。
少女はタリバンを恐れて嫌がるが、背に腹は変えられないと諭される。
選択肢は無いのだ。
ところが、少女はタリバンの少年狩りに巻き込まれてしまい、そこには更なる悲運が待ち受けていた…。
少女が「行きたくない」と涙を流して懇願する場面は胸が締めつけられます。
そんな思いをして働きに出て、やっと手にしたスイカとパン。
それすら家族3人で分けて食べるものです。
コンビニで130円で買ったパンを頬張りながら見ていると、何となく罪悪感を感じます;
つくづく日本に生まれて良かったです。
我々人間が、一人の犠牲も出さずに生きていける社会を作れるかどうかと言えば、正直僕は不可能だと思います。
ただ、少しでもアフガンの社会を豊かにするために何が必要なのかを真剣に考えた時、やはり宗教は自ら政治から遠ざかるべく努力をすべきでしょう。
問題は、コーランに勝る教科書や知識が存在しないこと。
この社会では、聖職者こそが知識であり教職者であり、統治者であり裁判官であり代議士なのです。
これでは独裁政治以下、原始時代のシャーマニズムです。
だからといって他国が軍事介入して良いということにはなりませんが…。
戦争の是非はともかく、作品として見ても、タリバン時代のアフガニスタンの状況を知ることができる貴重な再現映像ですし、アジア映画らしい、静かで浸れる作品です。
今アフガニスタンは、折りしもかつての悪夢タリバンの影響力が再び増大しつつあり、再び内戦状態に逆戻りするターニングポイントに差し掛かっています…。
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD34760/index.html
原 題 : Osama
製作年 : 2003年
製作国 : アフガニスタン=日本=アイルランド
配 給 : アップリンク、ムヴィオラ
監 督 : Siddiq Barmak セディク・バルマク
脚 本 : Siddiq Barmak セディク・バルマク
出 演 : Marina Golbahari マリナ・ゴルバハーリ (Osama)
Zubaida Sahar ゾベイダ・サハール (Mother)
Hamida Refah ハミダ・レファー (Grandmother)
◎「エル・マリアッチ」
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- エル・マリアッチ コレクターズ・エディション
前のバイト先の先輩に薦められて以来、6年越しで遂に見ることができた期待の作品です。
何でも中古屋に出回っている数が圧倒的に少ないのだそうで、てっきり激レアなのかと思っていたのですが、実家近くのレンタル屋に行ってみたらあっさり置いてありました(笑)
弱冠24歳のロバート・ロドリゲスが監督・製作・脚本ほか7役を兼任、77万円の予算と14日間という短期間で製作しました。
ある町に流れ着いた「流し」の青年。
仕事を探して町を徘徊するのですが、時代はすでに流しを必要とはしていませんでした。
そればかりか、たまたま似た様な格好でギターケースに銃を隠し持つ悪党の男と間違われ、命を狙われるハメに。
何とか生き延びようと必死に逃げ惑いますが、あがけばあがくほど事態は悪い方向へ…。
○ユーモアと早回し
早回しを使うタイミングが絶妙でした。
普通にやったら間延びしがちなシーンで早回しというのは賢いやり方です。
○出会いと恋、自然な流れ
仕事の世話を頼んだ酒場の女支配人。
彼女は実は、敵の親玉に言い寄られている女性なんですが、不思議な出会いと魅力に思わず主人公に肩入れしていきます。
主人公と支配人とのやり取りも緊張と緩和、ユーモアとロマン、短い時間に実に大事な要素ばかりがぎっしり詰まっていて小気味いいです。
○殺伐としたメキシコと、たくましい人々
主人公は命を狙われているというのに特にナーバスになるでもなく飄々としていて、かといって嫌味ではなく、見ていて気持ちがいいです。
根本的に「このメキシコでは、このくらいたくましくなければ生きていけないよ」というノリがあって、これが全編に通じて効いていると思います。
これが無かったら、話的には救いが無いんですけどね…。
○迫力の銃撃
これらに加えて、ピリッと締まったアクションです。
貧乏人ばかりなのに銃だけは新品、なんて不興もありません。
サビサビの使い古しの銃は、低予算のお陰か逆にリアリティがあって最高の小道具になっています。
車もガタガタですしね(^^;
○アクション映画のお手本のような作品
ユーモアもロマンスも、そしてもちろんアクションも、決めるべき所できちんと決めて締めるところできっちり締める。
観客を飽きさせず、かといって深刻にさせすぎず、よって後味も良好。
まさにアクション映画のお手本のような秀作です。
やっぱり映画は予算ではないんですね~^^
ロバート・ロドリゲス、か~っちょいい~!
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD10641/index.html
原 題 : El Mariachi
製作年 : 1992年
製作国 : アメリカ
配 給 : ケイブルホーグ
監 督 : Robert Rodriguez ロバート・ロドリゲス
原 案 : Robert Rodriguez ロバート・ロドリゲス
脚 本 : Robert Rodriguez ロバート・ロドリゲス
出 演 : Carlos Gallardo カルロス・ガラルド (El Mariachi)
Consuelo Gomez コンスエロ・ゴメス (Domino)
Jaine de Hoyos (Bigoton)
Peter Marquardt ピーター・マルカルド (Mauricio)
Reinol Martinez レイノル・マーティネス (Azul)
△「ガルシアの首」
- キングレコード
- ガルシアの首
娘を孕まされたマフィアのボスが、子供の父親であり元右腕でもあったアルフレッド・ガルシアの首に賞金をかける。
主人公は報酬のためにガルシアの首を狙うが、トラブルに巻き込まれて恋人を失ってしまう。
恋人を失った主人公は、金よりも大事な物を失ったことに気付いて後悔するが時すでに遅し。
やがて落胆は復讐心へと姿を変え、一人二人と人脈を辿り、とうとう最初の依頼人を突き止める…。
信じられないような因果によって、マフィアのボスの邪な行いに報いが返ってくる話なのですが、「ふ~ん」で終わってしまいました。
恋人との幸せなひと時は夢のように儚く、そのひと時を嫉妬に狂いながら過ごしてしまった主人公。
主人公の気持ちに共感できるからこそ、その後の展開がどうにもつまらなく感じてしまいます。
さんざん思わせぶりに振っておいて、実はガルシアが生きている訳でも、途中で会ったチンピラが実はガルシアだったりする訳でもなく、彼女の説明どおり本当に死んでいたガルシアの腐敗した死体を掘り起こします。
死者を欲得のためにもてあそぶことが因果を引き起こした…にしては、死体を弔うために取り戻そうとした村人達も容赦なくマシンガンのえじきになっています。
つまり、この一連の殺しに意味なんて無いんです。
痛快でもない、感動も無い、殺伐とただ死闘が繰り広げられ、死体の山ができあがるだけ。
これで「どう?」と言われても;
ガンアクションが見せたいだけなら、ハナからドンパチやればいいんです。
「ワイルドバンチ」や「ゲッタウェイ」は良かったんですが。
なお、一応こういった作品が好きな方のために、サム・ペキンパー監督のデータを挙げておきます。
http://movie.goo.ne.jp/cast/10563/index.html
15本ほど作品を撮っておいでのようです。
中には銃が関係ない作品も見られますが、銃が出てくる作品ではもれなく激しいガンアクションを見ることができる筈ですのでお勧めです
こういう作品が好きな人なら、きっと我慢はできないでしょう。
さぁレンタル屋に直行です(笑)
解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD2119/index.html
原 題 : Bring Me the Head of Alfredo Garcia
製作年 : 1974年
製作国 : アメリカ
配 給 : ユナイト映画配給
監 督 : Sam Peckinpah サム・ペキンパー
脚 本 : Gordon Dawson ゴードン・ドーソン
Sam Peckinpah サム・ペキンパー
出 演 : Warren Oates ウォーレン・オーツ (Bennie)
Isela Vega イセラ・ベガ (Elita)
Gig Young ギグ・ヤング (Quill)
Robert Webber ロバート・ウェバー (Sappensly)
Helmut Dantine ヘルムート・ダンティーン (Max)