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○「M:i:Ⅲ」

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
M:i-3 ミッション:インポッシブル3 スペシャル・コレクターズ・エディション


現役を半ば引退して教官となり、恋人との幸福な生活を送っていたイーサン・ハントの元に、再び仕事の依頼が舞い込む。
現場復帰の意志は全く無かったイーサンは断ろうとするが、作戦の内容はかつての教え子の救出だった。
恋人の顔が一瞬頭をよぎるイーサンだったが、部下の生命には代えられない。
すぐに救出作戦への参加を決断する。
救出作戦そのものはなんとか無事成功するものの、敵の卑怯なやり方によって救出した部下を死なせてしまうことに。
イーサンは復讐も兼ねて、犯人であり国際武器密輸シンジケートの正体不明の大物ブローカー・デイヴィアンを捕えるためのミッションを独断で実行に移す。
デイヴィアンの捕獲は見事成功するのだが、彼を連行する一行をデイヴィアンの一味が待ち受けていた…。


本作も「豪華に作られた『B級作品』」の代表格ですね。
そういう捉え方ができないと、前半で仲間が惨たらしく殺されるのに最後はいつも笑顔というこのシリーズのあり方を受け入れることは難しいかもしれません(笑
さて、そんな皮肉はどうでもいいのですが、結論から申しますればなかなか面白かったです。


デイヴィアンがイーサンの目の前で恋人を○○するシーンがカットバックで冒頭いきなり挿入されているのですが、これが中々効果的。
デイヴィアンの捕獲に成功していながら、○○途中ですんでのところで○○されてしまう場面は映像的な演出も秀逸で、なにより冒頭シーンの効果によって大変な緊張感がありました。


恋人が医療関係者というのも、後半にかけての伏線になっています。
…この伏線は、ちょっとわざとらしかった気もしますが…(^^;


お馴染み、ワイヤー降下のシーンもあります。
どうもこのイーサンという人は、腹ばい姿勢で地面スレスレの高さまで一気に降下してピタッと止まる緊張感が好きなようです。
今回は全くその必要がないのにやってました(笑
空振りの内輪ネタだったら萎えるところだったんですが、これはどうやら、「どんなに窮地に追い詰められても敵をからかう余裕を失わない」というイーサンのキャラクターのようです。
ギリギリでミッションを成功させるだけでなく、途中で一回は敵に「なんて奴だ;」と言わせないと済まさないのがイーサン流というわけです^^


まぁあとは好みの問題でしょうか。
最初に言いましたとおり、やっぱり序盤で救出に失敗した仲間がいるのに、最後は笑顔で終わると言う流れはどうしても馴染めません;
笑顔で終わらせたいなら、死なせちゃダメでしょう…。


アクションとしては存分に楽しめます。
僕は前作よりは好きかなぁ。


余談ですが、デイヴィアンに扮するフィリップ・シーモア・ホフマンは、なんか宮崎アニメに出てくる悪役みたいな顔してますね(笑


M:i:Ⅲ - allcinemaONLINE


時 間 : 126分
製作国 : アメリカ
公 開 : 劇場公開 (UIP)
初公開 : 2006/07/08
監 督 : J・J・エイブラムス
原 作 : ブルース・ゲラー
脚 本 : J・J・エイブラムス
     アレックス・カーツマン
     ロベルト・オーチー
出 演 : トム・クルーズ イーサン・ハント
     フィリップ・シーモア・ホフマン オーウェン・デイヴィアン
     ヴィング・レイムス ルーサー
     マギー・Q ゼーン
     ジョナサン・リス=マイヤーズ デクラン
     ミシェル・モナハン ジュリア
     ローレンス・フィッシュバーン ブラッセル
     ケリー・ラッセル リンジー
     ビリー・クラダップ マスグレイブ
     サイモン・ペッグ ベンジー
     エディ・マーサン
     バハー・スーメク
     グレッグ・グランバーグ
     トレイシー・ミッデンドーフ

○「UNITED93」

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
ユナイテッド93


2001年9月11日、アメリカにおいて同時多発テロが発生する。
数機の民間旅客機が不審な動きを見せて航空管制センターが騒然とする中、ユナイテッド93便がテロリストを乗せて離陸する。
その後次々と事件が全貌を見せ始める中、ついにユナイテッド93便においてもハイジャックが発生、機の操縦桿はテロリストの手に落ちてしまう。
当初はなす術もなくおびえるだけだった乗客たちだったが、やがて電話を使って地上と交信するうちに事件の全貌を徐々に認識し始め、これが自爆テロであることを悟るのだが…。


9.11同時多発テロの時に、ただ一機目的を果たさずに墜落したユナイテッド航空93便での出来事を再現したドキュメンタリー的作品。


まず単純に作品として見ますと、前半、つまりアメリカン航空11便が不審な動きを始めたことが航空管制側にキャッチされてから、2機目がWTCに衝突するまでの間の航空管制センターでのやりとりや雰囲気は、過去の映画史上でも指折りと言っていいほどのリアリティがあって見ごたえ十分です。

ただし、テロリストの人間性や、後半に入ってからの乗客たちの反撃などは、あくまで限定的な情報からの推測に過ぎないこともあって、どうにも説得力がありません。
この落差は、見ていただければ一目瞭然です。


後半、乗客が結束して決起するに至る経緯に、いくつかのポイントがありました。
まず、乗客が機内電話や携帯電話で家族に遺言を残すことを考えなければなりません。
次に、たまたま自宅の家族とコンタクトをとることができた乗客が、他の事件(WTCに突入した航空機)の情報を得て、そこからテロリストの意図を類推しなければいけません。
さらにこの情報や推測は他の乗客たちとも共有されなければなりません。
同機が離陸後に起きたテロ事件から、事件をそこまで理解し見ず知らずの乗客たち同士が意識を同じくする必要があります。
「事実は小説より奇なり」とは言いますが、どうにもウソ臭く見えて仕方がありません。


しかも作品の結びが気になります。
「93便が墜落した時点で、軍用機は最も近くて160キロの距離にいた」
「大統領が撃墜の許可を出したのは、93便が墜落した後のことで、誤射を恐れた司令官はパイロット達には伝えなかった」
などなど、ブッシュ政権による言い訳のようなテロップがいくつか表示されるのです。
普通この種の作品では、事件の犠牲になった乗客への追悼や、事件の反省からどういった改革がなされて今日にいたるのかといったエピローグが用意されるのが通例ですが、そういったものは特にありませんでした。


それにテロップでは「軍用機」としていますが、低空を飛行する民間の旅客機など、現代の兵器なら歩兵携帯用のミサイルですら撃墜が可能です。

核攻撃にすら対処されていると言われるキャンプデービッド周辺の防空が、たかが民間機ごときに進入を許すほど甘いものなのでしょうか?


しかもこの事件では、93便が墜落するところは誰も目撃していません。
生存者もいません。
電話の記録など簡単に捏造できるものですし、実際にはいなかった乗客の「家族」を証言者に立てても、書類上の矛盾さえ無ければ捏造を見破ることはできないでしょう。
つまり、事故調査委員会を掌握してしまえば、あとは専門の機関がぬかりのない工作を行えば、例えこの墜落が「撃墜」によるものだったとしても隠蔽してしまうことは比較的簡単に可能なのです。
邪推でしょうか?
でも正直なところ、この作品を見て僕は一層疑いを深くしました。


もし仮に撃墜があったとしても、それはある意味仕方のないことかもしれません。
大統領は国家の指揮官であり、威信の象徴です。
これが敵に殺された、あるいは生命の危機に陥れられたとなれば、戦闘状態ともいえる状況下で国民に与える不安・精神的ダメージは凄まじいものがあります。
ですから、あるいはそういう場合での撃墜、場合によっては隠蔽も「必要悪」という考え方もあるのかもしれません。
まぁだからと言って片棒を担ぐ気にはとてもなれないのですが…。


テロ直後、ハリウッドの映画関係団体が政府への協力を宣言しました。
あれ以後に発表された湾岸・イラク戦争絡みの作品は、どうも素直な目で見ることができません。

やはり映画は映画。

利益があって続けられる営業であって、報道などとは性格が違うということは肝に銘じなければいけませんね。


ユナイテッド機とは関係の無い、前半の航空管制センターの部分のみの評価で○です。


UNITED93 - allcinemaONLINE

アメリカ同時多発テロ事件 - Wikipedia


時 間 : 111分
製作国 : アメリカ
公 開 : 劇場公開 (UIP)
初公開 : 2006/08/12
監 督 : ポール・グリーングラス
脚 本 : ポール・グリーングラス
出 演 : ハリド・アブダラ ジアド・ジャラ
     ポリー・アダムス デボラ・ウェルシュ
     オパル・アラディン シーシー・ライルズ
     ルイス・アルサマリ サイード・アルガムディ
     デヴィッド・アラン・ブッシェ トッド・ビーマー
     リチャード・ベキンス ウィリアム・ジョゼフ・キャッシュマン
     スターラ・ベンフォード ワンダ・アニタ・グリーン
     オマー・バーデゥニ アフメド・アルハズナウィ
     スーザン・ブロンマート ジェーン・フォルガー
     レイ・チャールソン ジョゼフ・デルカ
     クリスチャン・クレメンソン トーマス・E・バーネットJR.
     ライザ・コロン・ザヤス ウォレスカ・マルティネス
     ゲイリー・コモック リロイ・ホーマー
     ローナ・ダラス リンダ・グロンランド
     デニー・ディロン コリーン・フレイザー
     トリエスト・デュン ディオラ・フランシス・ボドリー
     トリッシュ・ゲイツ サンドラ・ブラッドショー
     ケイト・ジェニングス・グラント ローレン・カツゥーチ・グランドコラス
     ジェイミー・ハーディング アフメド・アルナミ
     ピーター・ハーマン ジェレミー・グリック
     タラ・ヒューゴ クリスティン・ホワイト・グールド
     マルセリーヌ・ヒューゴ ジョジーン・ローズ・コリガン
     シェエン・ジャクソン マーク・ビンガム
     ジョー・ジャムログ ジョン・タリナーニ
     コーリイ・ジョンソン ルイス・J・ナックII世
     J・J・ジョンソン ジェイソン・M・ダール
     マサト・カモ 久下季哉
     ベッキー・ロンドン ジーン・ピーターソン
     ピーター・マリンカー アンドリュー・ガルシア
     ジョディー・リン・マクリントック マリオン・R・プリトン
     ナンシー・マクダニル ロレイン・G・ベイ
     リビー・モリス ヒルダ・マーシン
     トム・オルーク ドナルド・ピーターソン
     サイモン・ポーランド アラン・アンソニー・ビーヴァン
     デヴィッド・ラッシュ ドナルド・フリーマン・グリーン
     エリック・レッドマン クリスチャン・アダムス
     マイケル・J・レイノルズ パトリック・ジョゼフ・ドリスコル
     ジョン・ロスマン エドワード・P・フェルト
     ダニエル・サウリ リチャード・ガダーニョ
     レベッカ・スカル パトリシア・カッシング
     クロー・シレーン オーナー・エリザベス・ワイニオ
     ベン・スライニー ベン・スライニー
     オリヴィア・サールビー ニコール・キャロル・ミラー
     チップ・ジエン マーク・ローゼンバーグ
     レイ・ジンマーマン クリスティン・シュナイダー

◎「ディセント」

エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
THE DESCENT


冒険好きのサラは、仲間達と急流下りなどの冒険を繰り返していたが、ある時その帰り道に事故に遭い、夫と娘を失ってしまう。
それから一年後、ジュノを中心とするサラの仲間達は彼女を励まそうと新たな冒険を企画する。
彼女が企画したのは洞窟探検だった。
最初は手馴れた雰囲気で入っていくが、第一関門の狭い通路でサラがスタックするアクシデントが起こる。
しかも折り悪く岩盤が崩落しはじめ、サラは辛くも危機を脱出するも二組あったロープバッグを一つ失ってしまう。
しかもここで重大なことが判明する。
なんとジュノが全員を連れてきたこの洞窟は、事前の説明とは違って未踏の洞窟だったのだ。
先の崩落によって戻ることができなくなった一行は、自力で脱出ルートを発見しなければならないことになってしまった。
次第に一行のムードが悪くなる中、ホリーが怪我を負ってしまう。
と、その時サラが、洞窟の奥に何者かの気配を感じ…。


この作品は、始めから「モンスター・ホラー」として見るか、何の前知識も入れずに、導入の印象通りサスペンスを期待するかで評価が割れるところだと思います。
僕はホラー好きの知人の紹介で見たので前者でした。

そういう視点で見ると、これは大変良く出来た作品です。


ネタそのものはハリウッドでも珍しくないクリーチャー系ですが、凄まじい臨場感とリアリティです。
チラチラ見せて、全体像をなかなか見せないというのも和製ホラーの良い部分を消化しているなという印象です。
「ほら、こんなに怖いぞう!」と言わんばかりに忌まわしいモンスターのデザインを見せ付ける洋式ホラーとは明らかに異なる手法です。
イギリス映画ってこともあるのかもしれませんが…。


加えて、仲間内のギスギスした感情が次第にむき出しになってきます。
めぐり合わせの不運ももちろんですが、しかしやはり親友の夫と浮気してはいけません(笑
結局我慢しなかったのですから、どんな事情もただの言い訳に過ぎません。
よりによってこんな時に発覚しなくても、という気がしなくもないんですが、まぁとにかく複雑な関係が暴露されて絆を深めるどころか友情のピンチに。

このあたりの女同士の根深い嫉妬心自体、見ていて怖いです。


とまれ、こうなってくると人間開き直れるのでしょうか、俄然パワーアップして謎のクリーチャーと戦い始めます。

このあたりで好き嫌いが分かれてくるかもしれませんね。

「ああ、やっぱこうなっちゃうのか…」

前半の雰囲気作りが上手くてネタも新鮮だっただけに、そう思ってしまう人は絶対にいると思います。

まぁでもこれはホラー作品ですからw


クリーチャーは洞窟での行動に特化されているだけで、決して絶対無敵な存在ではありません。

そこがまたリアルでいいと思います。

観客の恐怖心はモンスターの強さで決まるわけではないのです。

この謎のクリーチャー、正体は結局分からずじまいなんですが、なんとなく元は○○だったんじゃないかという感じのデザインで、この辺りも恐怖感を一層駆り立てます。


同じイギリス映画で、やはり最近ヒットしたホラー作品に「0:34」という作品がありますが、あれと比べますと雲泥の差と言っていいかもしれません。

ストーリーも、単純ではあるものの、特に大きな矛盾やひっかかりはありませんでした。

クリーチャー物のホラーとして、傑作だと思います。


余談ですが、日本人はこういうネタはどうしても「川口浩探検隊」と結び付けたくなってしまうことは、イギリス人には想定外だったでしょうね(笑


ディセント - allcinemaONLINE


時 間 : 99分
製作国 : イギリス
公 開 : 劇場公開 (エイベックス・エンタテインメント=トルネード・フィルム)
初公開 : 2006/07/15
監 督 : ニール・マーシャル
脚 本 : ニール・マーシャル
出 演 : シャウナ・マクドナルド サラ
     ナタリー・メンドーサ ジュノ
     アレックス・リード ベス
     サスキア・マルダー レベッカ
     マイアンナ・バリング サム
     ノラ=ジェーン・ヌーン ホリー
     オリヴァー・ミルバーン
     モリー・ケイル
     レスリー・シンプソン
     クレイグ・コンウェイ

◎「間宮兄弟」

間宮兄弟 スペシャル・エディション (初回限定生産)/佐々木蔵之介
¥3,860
Amazon.co.jp


三十路に入っても、未だに仲良く二人で暮らす間宮兄弟。
その奇妙な日常に、ある日、弟・徹信が女性を連れ込んだことで一騒動が起こる。
しかし世間では浮いた存在とも言える兄弟の平和なムードに、周りの人々もいつしか巻き込まれていき…。


前半はナンセンスなコメディ風に進みます。
笑えるとこが50%、笑えないとこも50%という感じで微妙な線ですが、後半に入ると妙に和やかな雰囲気が漂ってきます。
兄弟の生き様は世間では完全に浮いてる筈なのに、彼らに関わる人々は不思議と彼らのペースにハマり込んでいきます。
見てても、何故か兄弟を応援したくなってくるのが不思議です。


兄弟の母や祖父母もいいキャラだし、周りで関わる人々も、作り物だけどリアルで、リアルだけど嫌味が無くて、何と言うか、下ごしらえにちゃんと一手間をかけた地味な和食のような暖かさがあります。
キャスティングは全てハマってました。
見事です。
ちなみに沢尻エリカは「パッチギ!」以来で見ましたが、だいぶ印象が変わってて一瞬誰か分かりませんでした;


癒し系の作品かと思いきや、どこかシュールな刺激も常に持っているところが今風で新鮮です。
ユニーク。
こういう作品を賞するのに最も相応しい言葉ではないでしょうか^^


間宮兄弟 - allcinemaONLINE


時 間 : 119分
製作国 : 日本
公 開 : 劇場公開 (アスミック・エース)
初公開 : 2006/05/13
監 督 : 森田芳光
原 作 : 江國香織 『間宮兄弟』(小学館刊)
脚 本 : 森田芳光
出 演 : 佐々木蔵之介 間宮明信(兄)
     塚地武雅 間宮徹信(弟) (ドランクドラゴン)
     常盤貴子 葛原依子
     沢尻エリカ 本間直美(姉)
     北川景子 本間夕美(妹)
     戸田菜穂 大垣さおり
     岩崎ひろみ 安西美代子
     佐藤隆太 浩太
     横田鉄平 玉木
     佐藤恒治 中華料理店のおじちゃん
     桂憲一 犬上先生
     広田レオナ 薬屋のおばちゃん
     加藤治子 お婆ちゃん
     鈴木拓 ビデオショップの男 (ドランクドラゴン)
     高嶋政宏 大垣賢太
     中島みゆき 間宮順子

○「サイレント・ヒル」

ポニーキャニオン
サイレントヒル


ローズ・クリストファー夫妻は、夢遊病の娘・シャロンの奇行に悩んでいた。
何とか娘の病を癒してやりたい一心のローズは、夫のクリストファーの反対を押し切ってシャロンが度々口にする「サイレント・ヒル」という廃墟の街にシャロンを連れて行くことにした。

この、大火災で焼失した廃墟の街「サイレント・ヒル」に行けば、きっと病を癒す手がかりが掴めるに違いないと思ったのだ。
ところが、その廃墟は地元の住民すら忌み嫌う場所で、すでに地元自治体によって閉鎖されていた。
ローズが街に近付くと、白バイの警官が接近してきて停車を求めるが、彼女は白バイを振り切るとゲートを破壊してサイレント・ヒルに突入しようと試みる。
一瞬うまくいったかに見えたが、サイレント・ヒルに向かう途中で事故を起こしてしまう。
失神していたローズがようやく意識を取り戻すと、助手席には娘シャロンの姿は無かった…。


格場面の雰囲気作りが凄くしっかりしてて、こういう所はバイオ以降のハリウッド・ゲーム映画はちゃんと気を遣ってくれてて嬉しいです。
バイオは、ストーリー自体はほとんどゾンビから逃げるだけで、やっぱりアクションゲームなんだなと思わされましたが、こちらは見せる場面や急展開もあって、ストーリー的にもそれなりに見所があるのがポイントです。


特に、いかにもアクションゲームっぽいショートの女警官が実は燃えキャラだったり、最後、最も忌まわしい敵を滅ぼした後も結局○は晴れなかったり、一筋縄ではいかないところがあります。
そう、結局○は晴れなかったんですよね~;
これっていうのはつまり、○○の○はまだ晴れていないってことでしょうか?
原作のゲームをやれば、その辺りが分かるようになってるんでしょうか?
よく分かりません(^^;


「燃え燃えキッズ(僕が命名)」や「足だけくねくねオヤジ(僕が命名)」など、忌まわしきクリーチャーもゲームっぽくていいのではないでしょうか。
ちゃんと見せないとこがイカしてます。
このあたりのもったいつけぶりは、さすが「ジェヴォーダンの獣」を撮った監督ですね。
ちなみに、なんでそんなやつらがいるのか説明は一切ありません(笑
説明無しでも「多分炭鉱が燃えた事件絡みで呪われた死者が成仏できずに彷徨ってるんだろうな」などと無意識のうちに物語に都合よく解釈してしまうあたりは僕もまだまだ現役です(何


ゲームを映画化した系統の作品にしてはよく出来てるような気がします。


サイレント・ヒル - allcinemaONLINE


時 間 : 126分
製作国 : アメリカ/日本/カナダ/フランス
公 開 : 劇場公開 (松竹)
初公開 : 2006/07/08
監 督 : クリストフ・ガンズ
脚 本 : ロジャー・エイヴァリー
出 演 : ラダ・ミッチェル ローズ
     ショーン・ビーン クリストファー
     ローリー・ホールデン シビル
     デボラ・カーラ・アンガー ダリア
     キム・コーツ トーマス
     ターニャ・アレン アナ
     アリス・クリーグ クリスタベラ
     ジョデル・フェルランド シャロン

○「かもめ食堂」

バップ
かもめ食堂


単身フィンランドで、和食の食堂を営業するサチエ。
しかし開店休業状態で、一向に客が来る気配が無かった。
やがて一ヶ月が経ち、ようやく1人の青年が来店する。
彼は日本かぶれで、ガッチャマンの歌を教えて欲しいと言い出す。
ちゃんと思い出せなかったサチエはその後も悩み続けるが、とあるカフェで日本人らしき女性を発見し、思い切ってガッチャマンの歌を教えて欲しいと切り出すのだが…。


日本とは対照的に、時間がゆったりと流れるフィンランドを舞台に、サチエという女性と「かもめ食堂」を中心に、彼女をとりまく「にわか友人」達の心の変化などを綴っていくコメディタッチの作品です。


僕は、小林聡美という女優さんは普段からこんなイメージなので何ともキャスティングというか企画勝ちだなぁと感じました。
もちろん企画だけではだめなんでしょうが(笑
他の二人も、さすがの演技で息もぴったり。


とくに小難しいことは無く、オフビート基調で流れていく中で小さな変化が起こり、それがサチエや友人の奇妙な係わり合いによって自然に解決に向かっていきます。
何とも心地よい空気です。
オチも洒落てていいですよ♪


「日本映画で外国が見れるなんて」と、母も絶賛しておりました(笑


おにぎりが食べたくなる映画です^^


かもめ食堂 - allcinemaONLINE


時 間 : 102分
製作国 : 日本
初公開 : 2006/03/11
監 督 : 荻上直子
原 作 : 群ようこ 『かもめ食堂』(幻冬舎刊)
脚 本 : 荻上直子
出 演 : 小林聡美 サチエ
     片桐はいり ミドリ
     もたいまさこ マサコ
     ヤルッコ・ニエミ
     タリア・マルクス
     マルック・ペルトラ マッティ

○「サイレン」

レントラックジャパン
サイレン FORBIDDEN SIREN~BEGINNING~


1976年、夜美島と呼ばれる島で1人の男の除いて全ての島民が失踪する事件が発生する。
そのいわく付きの島に、主人公・天本由貴と父親・真一、由貴の弟・英夫の一家三人が、英夫の療養のために引っ越してくる。
ところが島民は一家に不気味な視線を投げかけてくる。
「サイレンが聞こえたら決して外に出てはならない」
隣人・里美の忠告も謎めいていて不可解。
さらに島民による謎の儀式を目撃したり、「サイレン」に関するメモを発見したりなどするうちに、次第に島や島民に対して警戒心を募らせてゆく由貴。
その最中、ある夜ついに1回目のサイレンが鳴り響き、父・真一が失踪する…。


サイレンを小道具に設定したこと、森本レオを引き立て役に選んだこと、サイレンとセイレーンの伝説、集団失踪事件などを絡めたあたりは非常にいいアイデアでした。
ただ終わり方が…う~ん。


「サイレンが聞こえたら決して外に出てはならない」というのは「サイレンが聞こえる者は決して外に出してはならない」という意味だったんです。


この点をどう観客に分からせるかという点がポイントだったと思います。

弟・英夫は主人公・由貴が描いた妄想だったんだという点も、由貴主観から第三者視点に切り替える上で重要だったんですが、これに加えて、序盤での真一の英夫に関する発言「それが英夫のためにもいいと思いますので…」や里美の警告、島民の視線の本当の意味もちゃんと印象付ける必要があったのではないでしょうか。

そうすれば、少なくとも鉄塔の上のシーンで由貴の妄想の事実をはっきりさせることもできた筈なのですが、これが無かったばっかりに何となく曖昧になってしまい、現実なのか妄想なのかはっきりしないまま由貴は転落してしまいます。


結局事実は病室の前で父・真一と南田が会話をするシーンでようやく確定しますが、間髪をいれずに最後のどんでん返しに入ってしまうために、観客が事実関係の整理をして事件解決の余韻に浸るヒマがありません。
このために、最後のオチももう一つキレが悪く感じてしまいました。


アイデアも狙いも評価できるのですが、ツメがやや甘いような気がしました。


サイレン - allcinemaONLINE


時 間 : 87分
製作国 : 日本
初公開 : 2006/02/11
監 督 : 堤幸彦
脚 本 : 高山直也
出 演 : 市川由衣 天本由貴
     森本レオ 天本真一
     田中直樹 南田豊
     阿部寛 土田圭
     西田尚美 里美
     松尾スズキ 東
     嶋田久作 山中巡査
     高橋真唯 謎の赤い服の少女
     西山潤 天本英夫

○「ヒューマンキャッチャー」

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ヒューマン・キャッチャー〈特別編〉

とある広大なトウモロコシ畑。
タガートの農作業を手伝っていた息子・ビリーは、突然カカシのような風貌をした怪物に襲撃される。
ビリーの悲鳴に気づいて現場に駆けつけたタガートは、得体の知れない空飛ぶ怪物がビリーを掴んで飛び去っていくのを見た。
遥か彼方へ飛び去っていく怪物とビリーを、タガートは呆然と見届けるほかはなかった…。

翌日、ハイウェイ東9号線を、対外試合帰りの高校生の代表バスケット・チームとチアリーダーらを乗せたスクールバスが走っていた。
突然のタイヤのパンクで立ち往生した彼らは、屋根の上で日光浴を楽しみ、のどかなひとときを過ごす。
まさかそのパンクが、獲物を求めて徘徊する世にもおぞましい怪物“クリーパー"が引き起こしたものとは知る由も無かった…。


アメリカのどこぞの地方都市伝説を元に作られたと言う、アクションホラーです。
丁寧で手抜きもなかったし、労力的には評価できると思います。


のっけから苦悩するスコッティは、中盤以降は嫌な奴バリバリですが、やっぱりというか何と言うかいとも簡単にバケモノの餌食に。
バスの中では意外にリアルな心理ドラマなんかもあったりしますが、そんな伏線は後半にかけてはまるで関係ありません。


ミンクシーの幻覚はコワ美しくて印象的ですが、幻覚で示唆されたことのうち、役に立ったのは「23年に1度~」のくだりだけ。
「獲物を狙っている」とかなんとかの真偽は、結局まったくのところ不明です。
ストーリー的には「もう少しなんとかならなかったのかなぁ」というのが正直な所です。


ただ、「クリーパー」のバケモノぶりはなかなかのもんだし、アクションとしてもハラドキ満載でそれなりに楽しませてくれます。

後半にかけてちゃんと盛り上がりがあるだけに、もう少しストーリーを練って欲しかったですねぇ。

したがって大甘の○です。


「チルドレン・オブ・ザ・コーン」をはじめ、ハリウッドのホラーには
意外にとうもろこし畑のシーンが多いです。
だだっ広いとうもろこし畑ってのは、まず人家が少ないし、隙間がけっこうあってチラチラと見えるはずのないものが見えそうな雰囲気もあって、考えてみればそれなりに怖いロケーションなのかもしれません。

日本にはこんな場所は滅多にないですよね~


ヒューマンキャッチャー - goo映画


原 題 : Jeepers Creepers II
製作年 : 2003年
製作国 : アメリカ
配 給 : 20世紀フォックス
監 督 : Victor Salva ヴィクター・サルヴァ
脚 本 : Victor Salva ヴィクター・サルヴァ
製作
総指揮 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
     Kirk D'Amico カーク・ダミコ
     Lucas Foster ルーカス・フォスター
     Bobby Rock ボビー・ロック 
出 演 : Ray Wise レイ・ワイズ (Sr.Jack Taggart)
     Jonathan Breck ジョナサン・ブレック  (The Creeper)
     Eric Nenninger エリック・ネニンジャー  (Scott 'Scotty' Braddock)
     Nicki Aycox ニッキー・エイコックス  (Minxie Hayes)
     Garikayi Mutambirwa ギャリカイ・ムタンバーワ
    (Deaundre 'Double D' Davis)

○「寝ずの番」

ポニーキャニオン
寝ずの番

皆様お早うございます。
今日もこうして健康に爽やかな朝を迎えることができました。
夜更かしのためか朝食を採る気になりませんので、今朝は一杯(正確には半杯)の牛乳でスタートであります。


この夜更かし、主にワタクシ的な事情によって行われるものでもあります。
今回の場合は、お友達とネット対戦ゲームで盛り上がってしまったがための夜更かしでありまして、それ以外にも映画を見る時間がズレ込んでしまったり、サッカーの中継があったり、考え事をしていたら脳みそが暴走して眠れなくなったりと、その都度色々な理由がございます。
今日ご紹介する作品は、師匠の通夜で夜更かしをすることになった弟子達の粗忽ぶり、師匠への愛などなどを描いた作品であります。


この作品、序盤からいきなり下ネタ、それもかなりの大技を繰り出してきます。

明言はあえて避けますが、予告編をご覧になった方ならなんとなく内容は理解されていることでしょう。
とにかく物凄いインパクトです。

木村佳乃が何だかいきいき輝いて見えるのは、一体何なんでしょう?

まぁ師匠がお亡くなりになって、そのご遺体の前で思い出話に花を咲かせるのが前半。

故人の思い出話や逸話などで話が進行し、笑いの中にも人情味ある感動もあって、「ははぁ、なるほどこういう路線か」と。
ところが中盤を過ぎたあたりから妙な空気が流れ始めます。


マキノ雅彦監督の意図なのかそうでないのかは分かりませんが、どこかうっすら寒気が漂っています。

単なるコメディであって、そうでないというか。

師匠、兄弟子、師匠の奥さんと重要な人が立て続けに亡くなり、ただひたすら「寝ずの番」を描き続けるという。

バカ騒ぎで悲しみを乗り越えようとする人々の狂乱が、僕には少し怖いもののように感じました。


寝ずの番 - allcinemaONLINE


上映時間:110分
製作国 : 日本
公開情報:劇場公開 (角川ヘラルド・ピクチャーズ)
初公開年月:2006/04/08
ジャンル:コメディ/ドラマ
映 倫 : R-15
監 督 : マキノ雅彦
原 作 : 中島らも 『寝ずの番』(講談社刊)
脚 本 : 大森寿美男
出 演 : 中井貴一 橋太
     木村佳乃 茂子
     木下ほうか 橋枝
     田中章 橋七
     土屋久美子 多香子
     真由子 美紀
     石田太郎 小田先生
     蛭子能収 田所
     桂三枝
     笑福亭鶴瓶
     浅丘ルリ子
     米倉涼子
     中村勘三郎
     高岡早紀 バーの女
     堺正章 元鉄工所の社長
     笹野高史 橋次
     岸部一徳 橋弥
     長門裕之 橋鶴
     富司純子 志津子

B級たっぷり映画バトン

指定バトン♪


ルールは以下の通り。
回してくれた人からもらった「指定」から 連想したワードを下記の「」の中に入れて答えること。


■最近思う「」
■この「」には感動!
■直感的「」
■こんな「」はいやだ!
■次に回す人5人!指定付き


ふうむ、これは前の方の「指定」から連想して、お題を自分で決めるバトンのようですね。

しかし今回白くじらさんからいただいた「B級映画」の指定は非常にオイシイお題なので、そのままいただくことにしましょう(笑

本当は白くじらさんがやりたいお題だったりして(^m^ ムフフ

では、まずはバトン本文をどうぞ~。


《「B級映画」バトン》


■最近思う「B級映画」

パンド
えびボクサー

最近思うと申しましても、そもそも僕の映画履歴は大したことがないのでホントに最近思ったことしか書けませんけど。

僕がブログを始めてから出会ったB級映画の代表格と言えばコイツです。
なにしろ、金のタマゴたるボクサー候補がエビであること以外はいたって普通なところが凄いです。
そりゃあエビだって、ずっと寝食を共にしてれば情が移ろうってもんです^^
ラストは感動したなぁ(笑


■この「B級映画」には感動!

ユニバーサルインターナショナル
モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル

僕はこの作品に出会って、コメディ映画というもののイメージが革命的に変わりました。
訳の分からない事を言われて、ちょっと困ってチラチラと目を見合わせる主人公たち。
あのリアクションの生々しさは絶品ですね。
サー・ロビンの歌もボーパル・バニーも大好きです。


ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ギャラクシー★クエスト

僕自身はファンではないんですが、「スタートレック」シリーズを愛する無邪気な人達が好きな僕は、彼らに対する愛情に溢れたこの作品もまた大好きです。
この種の仕事に携わる人自身、「ST」シリーズのファンという人ばかりなのでしょうし、まぁある意味他人ではありませんよね^^
最初に登場する宇宙人が先輩に似てて笑った覚えもあります(^^;


■直感的「B級映画」

ワーナー・ホーム・ビデオ
ビートルジュース

頭を捻って楽しむというよりは、感覚的に反応してしまうという感じで選んでみました。
ティム・バートン監督の独特の禍々しい美学と、ハリウッド伝統のホラー・コメディの軽快なノリが融合して、なんとも微笑ましい作品に仕上がりました^^
「とれちゃった!」「小っちゃくなっちゃった!」
ダイレクトなギャグ満載ですが、楽しい雰囲気についつい引き込まれてしまいます。


■こんな「B級映画」はいやだ!
女子高生チェーンソー

¥4,320


いやだ!というか、「嫌さ」加減を逆に期待してしまうといいますか…;
普通、映画と言うものは「面白い」作品を作るべくして努力するものなのでしょうが、この作品は「下らなさ」の最高ランクを目指して作られたような気がしてなりません。
頑張って下らない作品を作っているわけではなく、「このくらいの作品ならこんなもんでいいだろう」的なAV並みの労力がヒシヒシと伝わってくる、文字通りのB級ナンセンスギャグ作品です。
まぁこのタイトルで内容を期待して見る人はいないでしょうけど…(笑


■次に回す人5人!指定付き

フリーバトンにしときます。
次の指定は「SF」w

SF映画はもとより、SF絡みで何か思いついた方は遠慮なくテイクアウトしてください^^


今回は何となく外れてしまいましたが、「スパイダー・パニック」とか「クリッター」みたいなモンスター物、「28日後…」(B級か?笑)などの量産型ゾンビ物もけっこう好きです♪



●追記

皆様の記事やコメントを拝見していて、そもそも「『B級映画』って何なのか?」ということは見過ごすことのできないテーマであることのように思えてきました。
そこで、まだまだ駆け出しではありますが、不詳私の意見を添えさせていただこうかと思います。


そもそも「B級」というのは、元々の意味としては「2線級」、つまり「作品として二流である」という意味です。
しかし現在においては、「かつて『B級』として分類されたカテゴリー」という意味も併せ持っていると思います。
でなければ、「二流」という言葉と区別される意味がありません。

もっとも、カテゴリーというものは元々曖昧なもので、定義は基本的な指針に過ぎません。
ある程度お互いに重なり合っていて然るべきものですから、どんなに論を尽くしても境界線を定義することはおそらくできないでしょう。


需要が無ければ商売は成立しませんから、「B級」というカテゴリーが生まれた背景には、「B級」作品を求め始めた観客の傾向があるのでしょう。

現代人は、時に知的興奮より脳の休息を求めているのかもしれません(笑